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炊飯の最初の操作である洗米を、手で行なうのと、泡立て器で洗米した場合では米粒および米飯の食味にどのように影響するか検討した。平成13年度新潟産コシヒカリを試料とし、手および泡立て器で洗米操作を攪拌速度を手洗いは2回/秒、泡立て器では1回/秒·2回/秒·4回/秒の3条件を設定して洗米した。洗米後の砕け米の重量を測定し、炊飯後はクリープメータでせん断試験と引っ張り試験を行なった。また圧縮による破断強度試験と飯の食味については2点比較法による官能検査を行なった。その結果泡立て器で2回/秒·4回/秒の速度で洗米したものは手洗いより砕け米が多く発生した。また泡立て器4回/秒の米飯の飯粒の破断応力が著しく小さく、飯一粒の吸着応力は大きかった。官能検査では手洗いと泡立て器による洗米には有意差が見られなかった。