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本研究は、大学生を対象として、子どもとのかかわり場面を描いたイラスト面を提示し、それに対する自発反応を手がかりとして、幼児をどのように捉え、かかわろうとしているかについて探った。その結果、受容的友好的行為を伴うプラス反応が6∼8割と多く、拒否的なマイナス反応は3∼13%と少ないが、多くの場面で女子の方が男子に比べてプラス反応が多い。「子ども嫌い」は7%にすぎないが性差は認められず、プラス反応が少なくマイナス反応が多い。1/3の学生は中学生·高校生の時に保育実習体験があるが、「体験有り」群と「体験無し」群の間に差はない。したがって、幼児からの直接的接近場面では、受容的友好的反応と拒否的反応に比較的分かれるようであり、子ども嫌いの場合には拒否的反応が強まる傾向が認められる。