一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
57回大会(2005年)
セッションID: 2Da-6
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野菜の摂取方法と生体老化制御に関する研究
*西堀 すき江川合 三恵子並木 和子
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抄録

【目的】近年、老化防止や疾病の発症に活性酸素が関与していることが明らかになり、抗酸化活性の強い食品が脚光を浴びている。これらを背景に、緑黄色野菜や野菜ジュースの摂取が増加傾向にあるが、その他の野菜の野菜摂取は減少している。今回は、野菜摂取の方法が生体内の酸化ストレス、DNA損傷、血流、血小板凝集などに及ぼす影響について検討した。【方法】実験協力に同意の得られた健常者(年齢19_から_20歳)12名を対象に、野菜の1週間連続摂取実験を行なった。摂食群は、緑黄色野菜摂取群6名とその他の野菜摂取群6名とした。活性酸素消去活性に関する摂食条件は、報告者らが先に発表している約200食品の活性酸素消去活性の強さによるランキング表を用い、緑黄色野菜摂取群は緑黄色野菜のみで、その他の野菜摂取群はその他の野菜のみで、それぞれ1000点摂取することとした。血小板凝集阻害に関しては、約150食品の抗血栓活性の強さのランキング表から緑黄色野菜のみで、或は、その他の野菜のみで、それぞれ500点摂取することとした。 実験開始前後に採血と採尿を行い、酸化ストレス、血流、血小板凝集、8-OHdG測定を行なった。実験中、自己記入法による食事調査を行い、摂取栄養量と血液レオロジーや尿中の成分における相関を検討した。【結果】血流においては、その他の野菜摂取群において9.47±7.59%の血流促進効果が認められ、緑黄色野菜摂取群より活性か高かった。血小板凝集阻害率と8-OGdG量生成抑制率は、緑黄色野菜摂取群ではそれぞれ9.03±5.03%、39.47±16.87%で、その他の野菜摂取群より効果が認められた。EPAを含む魚介類の摂取量との相関についても検討した。

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© 2005 一般社団法人 日本家政学会
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