一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
58回大会(2006年)
セッションID: 2Ja-9
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口頭発表 児童・家族関係
家庭の雰囲気と学校生活
*蟹江 教子牧野 カツコ
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抄録

【目的】 家庭生活と学校生活は、子どもの育ちや社会化に大きな影響を与える。そこで、本研究では家庭生活の中でも特に家庭の雰囲気(家庭での居心地の良し悪し)に焦点をあて、学校生活を構成する諸側面(学校への適応、逸脱行為、教師や友人との関係、学力など)と、どのような関連を持つのか、学年による違いを考慮しつつ、検討を行う。【方法】 お茶の水女子大学では、2004年から東北地方のCエリアに住む小学校3年生、6年生、中学校3年生、高校3年生を対象に、家庭生活や学校生活、進路などについての質問紙調査と学力調査(「青少年期から成人期への移行についての追跡的研究(Japan Education Longitudinal Study 2003 (JELS2003))を実施しており、本報告では第1回調査(ベース調査)を用いた。【結果】 学年が進むに従い、家庭の雰囲気、学校生活ともに、肯定的に認知、あるいは評価する児童・生徒は減少する傾向にあった。概して家庭の雰囲気と学校生活とは関連が認められ、家庭の雰囲気が良好であれば、学校への適応も良く、逸脱行動も少なく、友人や教師との関係も良好であること、などが明らかになった。しかし、両者の関連には、学年による違いも認められた。報告ではこれらの点について若干の考察を交えて詳しく言及したい。

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© 2006 一般社団法人 日本家政学会
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