抄録
目的 靴下を履くという動作(自助)および、介護の現場で靴下を履く動作を介助する(介助)場合、口ゴムの圧迫が小さい靴下は履かせやすく、履きやすいという利点がある。一方、このような高齢者を対象として設計された靴下は、履き心地に問題があるという指摘もあり、両者の観点からの検討が必要である。本研究では靴下の自助、介助、履き心地と、靴下を履いたときの衣服圧との関係について調べるとともに、履き口にひもをつけた靴下の履きやすさについて検討した。
方法 被験者は、健康な女子10名、試供靴下は市販の靴下、口ゴムの圧迫が小さい「ゆる靴下」の試作靴下計12種である。靴下の自助、および介助、履き心地の評価を、5段階指標により、素手の場合および、疑似体験手袋をつけた場合の2条件について行った。衣服圧はエアパック法(AMI社製衣服圧計)により、人体とマネキンの靴下着装時について4点測定した。さらに、履き口のひもの種類やつけ方が異なる靴下について同様に検討した。
結果 衣服圧の小さいいわゆる「ゆる靴下」は、自助、介助ともに評価が高い、衣服圧が大きい靴下は介助の場合評価が低かった。ひも付き靴下はひもを履き口の左右につけた場合、ひもの長さが10または15cmの場合、評価が高い傾向を示した。