一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
62回大会(2010年)
セッションID: 2D-2
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授乳ブラジャーの利用実態
*平井 千尋鳴海 多恵子川端 博子
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抄録

(目的)授乳ブラジャーは授乳しやすく締めつけのないことが特徴であるが、デザイン性や機能・衛生面、型崩れなどの面で利用者の満足が得られているかを調査したデータは殆どみられない。本研究では授乳ブラジャーの利用実態と現状を把握し、妊娠期・授乳期の女性が快適な衣生活を送る上での授乳ブラジャーの課題について検討することとした。
(方法)公立保育園の保護者、保育士を中心とした育児経験者(592名、有効回答数296名)を対象にアンケート調査を行った。調査時期は2009年11月である。
(結果)授乳ブラジャーは90%以上が利用し、利用開始時期は「妊娠中から」55%、「出産後から」43%であった。形状はハーフトップ型の利用が多かった。授乳ブラジャーの価格帯は2000円台、情報源は「マタニティ雑誌」が最も多かった。購入場所は「店頭」と回答した人の割合が高かったが、購入の際に試着しない人が70%を超えていた。重要視する点は「授乳しやすさ」次いで「素材」「価格」と続いた。おしゃれ性について「おしゃれである」「カラーバリエーションが豊富である」「胸の形を整えてきれいにする」については評価が低かった。機能性について「授乳に便利である」「肌触りがよい」「赤ちゃんに優しい」は高評価であった。「乳首がアウターに響く」ではややあてはまる・あてはまるの回答が約半数あり、特に第1子の育児者にあてはまると回答した割合が高かった。型崩れについて「型崩れが起きやすい」「ダメになるのが早くヨレヨレになる」の回答で50%以上がややそうである・そうであると回答していた。以上の結果から、おしゃれ性と耐久性について課題があると考えられる。

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© 2010 一般社団法人 日本家政学会
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