一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
64回大会(2012年)
セッションID: 2P-42
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ポスターセッション 5月12日
つけまつげの細菌汚染状況と効果的な洗浄方法の検討
*岡崎 貴世
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キーワード: つけまつげ, 細菌汚染, 洗浄
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抄録

【目的】最近若い女性につけまつげの使用が流行しており、使用者の中には同じつけまつげを繰り返し使用している人もいるようである。まつげにはゴミや埃などから目を保護し疾病を防ぐ役割があるが、一度使用したつけまつげには汚れが付着しており、それを不衛生な状態で繰り返し使用すると皮膚や目に悪い影響を及ぼす可能性がある。そこで、使用後のつけまつげの細菌検査とアンケート調査を行い、つけまつげの使用実態を調査した。また、つけまつげの効果的な洗浄方法を検討した。
【方法】女子大学生234人につけまつげの使用に関するアンケート調査を実施した。つけまつげの細菌検査は標準寒天培地と卵黄加マンニット食塩寒天培地を用いて測定を行った。さらに表皮ブドウ球菌で汚染したまつげを作成し、水や湯洗い、石鹸等を用いて汚染まつげを洗浄し、残菌率を求めその効果を比較した。
【結果・考察】アンケート結果から、約4割の学生がつけまつげを使用したことがあり、そのうち8割以上の人が繰り返し使用していた。しかし使用したつけまつげを洗浄していない人が72%もおり、非常に不衛生な状態で使用されていることがわかった。細菌検査の結果、使用後のつけまつげには個人差はあったが、多いもので105を超える菌が付着していた。また、取り外した翌日でもつけまつげから多くの菌が検出され、適切な洗浄の必要性が認められた。つけまつげの洗浄方法として水や湯洗いのみでは付着した細菌の除去は不十分であり、石鹸やメイク落とし使用で残菌率が約1%になった。さらにつけまつげを衛生的に保つにはオスバンのような殺菌消毒効果のある石鹸等を用いることが望ましいことがわかった。

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