一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
64回大会(2012年)
セッションID: 3P-20
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ポスターセッション 5月13日
関東における和菓子の喫食状況調査
*芝崎 本実渡辺 敦子名倉 秀子
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キーワード: 和菓子, 学生, 関東地方
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抄録

【目的】日本人の繊細な感性を表現する和菓子は、芸術品とまで言われるが、現代社会においては、喫食頻度が減少傾向にあるといわれている。和菓子を食べる機会が少ない家庭では、和菓子の食経験が皆無という子どもも多く、食文化の継承という面で危惧されることである。このことを踏まえて、管理栄養士養成校および製菓衛生士養成校の学生とその親を対象に、和菓子について調査を行い、認知度、嗜好性、喫食状況について検討し、若干の結果が出たので報告する。【方法】管理栄養士養成校および、製菓衛生士養成校の学生とその親(373部)を対象に、平成23年12月~平成24年1月に、和菓子についての調査票を配布し、自己記入方式によるアンケートを実施した。質問項目は、30種類の和菓子について認知、喫食状況、嗜好性、調理意欲とし、いずれも選択肢回答を設定した。【結果】調査票は、250部が回収され、分析対象者の年齢は20歳前後(学生)と30歳~50歳(親)となった。和菓子の認知について学生、その親共に70%以上の認知度であった。認知度が最も低い和菓子は「こなし」、「花びら餅」など関東地域以外でみられるものであった。さらに、親子間で認知に差がみられた和菓子は「鹿の子」で、食経験に差がある和菓子は「淡雪羹」、「鹿の子」であった。嗜好性について、学生は親よりも低く、喫食季節では春と夏があげられた。喫食頻度は双方とも1年~数年に一回が多く、次いで春夏秋冬の季節感を楽しむことのできる喫食頻度である半年~3カ月に1回であった。和菓子を一緒に食べる共食者では、双方とも家族や親戚、次いで1人で食べるが多かった。また、学生は友人など家族以外の人と食べる事が少なく、限られた食空間で和菓子を食べる事がわかった。

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