一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
66回大会(2014年)
セッションID: 2P-44
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ポスターセッション 5月24日
家庭におけるまな板の使用状況と微生物汚染調査
*堀 光代
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抄録

目的 食中毒の予防は、食品に接触する調理器具の取り扱いによる二次汚染を防ぐことが重要となる。まな板は、包丁とともに、調理の際にさまざまな食材に接するため、洗浄、除菌、殺菌に対する注意が不可欠である。本研究では、家庭で日常的に使用しているまな板についてのアンケート調査と、調理後のまな板について微生物汚染調査を行った。
方法 2011年と2012年に女子短大生147名を対象に各家庭で使用しているまな板の材質、使用年数、使用方法、洗浄方法等のアンケート調査を実施した。アンケート調査日の調理後、各家庭においてスタンプ培地3種類(一般生菌、大腸菌群、ブドウ球菌)を用い、微生物検査を実施した。検査培地は、翌日から条件に準じた培養後、微生物汚染の判定を行った。両者の結果から、まな板の使用状況と微生物汚染状況についての検討を行った。
結果 アンケート調査結果から、調査対象者の使用するまな板の材質は、プラスチック製が81%、木製が19%であった。一般生菌は、木製のまな板の方がプラスチック製のものより汚染度が高い結果であった。まな板の使用年数を5年以内と5年以上に分類して集計した結果、使用5年以上のまな板に比べて使用5年未満のまな板では、一般生菌、大腸菌群ともに微生物汚染が高い結果であった。最後に使用した食品別のまな板の汚染状況は、肉類を使用したまな板で一般生菌、ブドウ球菌の微生物汚染は、高い結果であった。

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© 2014 一般社団法人 日本家政学会
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