一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
68回大会(2016)
セッションID: 2H-08
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口頭発表 5月28日 被服
高校生及び大学生における自己意識が化粧意識・行動に与える影響
*石井 彩也香川上 梅
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キーワード: 高校生, 大学生, 自己意識, 化粧
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抄録



目的 本研究では,自己意識の発達段階にある高校生及び大学生の自己意識を詳細に検討した上で,自己意識が化粧意識や化粧行動に与える影響について明らかにする.

方法 調査対象は,高校生男子500 名,高校生女子572 名,大学生男子210名,大学生女子310 名である.調査期間は2015年5月~9月で,調査内容は自己意識59項目,化粧意識10項目,化粧行動26項目である.解析は,自己意識は男女一括,化粧意識及び化粧行動は男女別に因子分析(最尤法,プロマックス回転)を行い,下位尺度を求めた.下位尺度得点を使用し,相関分析及び重回帰分析を行い検討した.

結果 高校生女子,大学生女子共に女子では,否定感「被評価意識」「否定的家族感情」は積極的な化粧意識に繋がった.一方,化粧意識「変容・印象操作」には,高校生女子では対自己肯定感「充実感」,大学生女子では対他者肯定感「自己表明」が関与した.高校生女子では「被評価意識」は,積極的な化粧意識に正の,“飾る化粧”行動には負の標準偏回帰係数を示したことは,校則で化粧行動が抑止されている高校生の特徴と考えられる.また,大学生女子では「他者受容」が“飾る化粧”行動に,「自己実現的態度」が“慈しむ行為”に関与することが示された.高校生男子,大学生男子共に男子では,対他者に対して健康的である程,同調的化粧行動をとる傾向がみられた.

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