一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
68回大会(2016)
セッションID: 2I-03
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口頭発表 5月28日 被服
シャツのしわ感評価
*井上 真理
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抄録

目的 カジュアルな場面で着用する洗いざらしシャツ等が、綿本来の風合いを楽しむことができるとして注目されている。本研究では、しわ感の評価方法を検討し、好まれるしわ感とその物性について考察することを目的とした。
方法 洗いざらしシャツ等と称して市販されている7種類のシャツを試料とした。試料の素材は全て綿100%である。構造は、オックスフォードOX3種類、ピンポイントオックスフォードPinOX1種類、ブロードBR3種類とした。KES-Fを用いて、各試料の物理特性を測定した。これらの特性値を用いて、ドレスシャツ用の客観評価式により、基本風合い値、総合風合い値を計算した。また仕立て映えを決定する力学特性、Z1、 Z2、Z3、仕立て映え値TAVを求めた。しわ感について、主観評価を行うと共に、しわ感を客観的に評価するため、シームパッカリング試験装置を用いて、平らな台に置いたシャツ表面をレーザー法で測定し、20cm間のシャツ表面の凹凸の積分値Fを求めた。
結果 しわ感は、TAVやレーザー法を用いることで客観的評価が可能であると考えられる。しわ感が好まれる試料はしわが少なく、引張特性が小さく、せん断、曲げ特性が大きい。また、TAVの値が大きいことが特徴であることが明らかになった。
文献 [1]川端:風合いの標準化と解析,日本繊維機械学会(1980)、[2]丹羽編著;アパレル科学、朝倉書店(1997)

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