一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
68回大会(2016)
セッションID: 3D-05
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口頭発表 5月29日 児童
宮崎県内の小学生の食生活と生活習慣に関する一考察
*篠原 久枝奥田 豊子田中 紀子濱口 郁枝
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抄録



【目的】学童期は心身の成長が著しい時期であり,この時期に望ましい食生活や生活習慣,適切な運動習慣を確立することが望まれる。しかしながら,女子のやせ志向や運動習慣の二極分化など課題も多い。そこで本研究では,宮崎市内の小学生を対象に食生活と運動を含めた生活習慣の関連を明らかにすることを目的とした。

【方法】2015年3~6月,宮崎市内の5小学校の4-6年生(男子265名,女子270名)を対象に,宮崎大学医学部が実施している運動器検診に併せて食生活・生活習慣調査を実施した。本研究は宮崎大学教育文化学部研究倫理委員会の承認を受けた。

【結果・考察】痩身傾向児は約3%,肥満傾向児は約10%であり性差はなかった。運動器検診の1次検診の結果,「異常有り」や「しゃがみ込み不全」が約20%に見られた。「調理への関心」や「食事の重要性」についての意識が高い群では豆類,緑黄色野菜,その他の野菜などの摂取量が有意に多かった。年齢別・性別でみた栄養素の摂取量については,いずれの群でもたんぱく質は十分に摂取している傾向であったが,鉄,ビタミンB1などは不足傾向にあり,食塩は過剰傾向にあった。また「体育の時間以外に汗をかくようなスポーツをしていない」が約15%,「排便が週3日以下」も約15%に見られた。さらに「疲労感」を訴える児童も約10%いた。従って,個々の生活習慣の見直しや適度な運動習慣の確立の支援が望まれる。

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