主催: (一社)日本家政学会
会議名: (一社)日本家政学会第69回大会
回次: 69
開催地: 奈良女子大学
開催日: 2017/05/26 - 2017/05/28
目的 販売されている商品で同じ生地素材でありながら、イラストやロゴマークの有無で価格に違いが見られることがある。本研究では、イラストの有無で商品価格設定はどのようになるのか、またロゴマークの種類により、どの程度価格に相違があるのかについて検討した。 方法 評価1では、無地の白Tシャツ画像と、無地の上に3種のイラストを各々大きさ[大] [小] 2種類に加工したものの計7種用意し、価格設定をしてもらった。さらに、評価2では、同じく無地の上に様々な種類のブランドロゴマーク8種を加工し、価格設定、イメージ、その理由について尋ねた。評価は2014年12月、女子大学生108名に実施した。 結果 同じキャラクター同士では大きさが[小] より[大]のほうが、価格が高くなる。また、無地のTシャツに対して、有名キャラクター[大]では、1.5倍近く価格が上がった。無名キャラクター[大]では、無地のものと差がみられず、 [小]ではむしろ価格の下落傾向がみられた。「高級感」のイメージの多いブランドでは、無地に比べ、4~5倍高い価格に設定されたが、一方でハイブランドの偽物として、逆に「安っぽい」の評価もあり、二分された見方がされている。これらより、イラストやロゴマークの有無や大きさで商品価格設定は変動し、また、認知度、高級感があれば価格が上がるものの、付いていることで価格や価値が下がる場合もあることが明らかとなった。