一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
69回大会(2017)
セッションID: 2I-03
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口頭発表 5月27日 被服
生活行動を支援するカラーユニバーサルデザイン
*小町谷 寿子内藤 章江大澤 香奈子石原 久代
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抄録



目的  生活行動と色には結びつきがある.これまでの研究では,行動に関わる左右,開閉などの対語を示す色で20%以上の一致が見られ,左右ではイヤホンなど実際の生活アイテムにおいても色票での調査結果と合致することを示した.本研究では,色と文字で提示した場合のイメージの差異について検証することを目的とした.
方法  提示試料は,5色(2,6,12,18,22),2トーン(ltとv)とし,提示タイプは,○(記号)と用語対(2語)の3タイプとし,用語対9種類,合計270種類について実験を行った.用語対は,男-女,暑い-寒い,晴れ-雨,右-左,明ける-閉じる,暖かい-涼しい,怒る-笑う,上-下,入口-出口である.試料を印刷して提示し,評価尺度は,1~10の10段階評価とした.被験者は女子大学生222名,実験は平成28年11月に行った.
結果  v2とv18の色は,1や10で明確に評価される傾向を示し,特に男-女,暑い-寒い,暖かい-涼しいにおいて顕著であった.色相6は2に,22は18に類似し,12は評価点は,中央付近が多く色の影響が少ないことが分かった.色相別では,記号と文字で示した場合で評価が変化し,色によっては用語とは逆に評価される場合もあった.数量化Ⅰ類を用いて,評価に対する「表示方法」と「色」の影響について検討した結果,全ての言葉において非常に高い重相関係数となり,アイテムレンジから特に「色」の影響が強いことを示した.

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