主催: (一社)日本家政学会
会議名: (一社)日本家政学会第69回大会
回次: 69
開催地: 奈良女子大学
開催日: 2017/05/26 - 2017/05/28
<目的>若年女性の香り付き商品の使用実態を調査し,香りに対する意識と流行への関心度との関係を明らかにすることを目的とする. <研究方法>調査対象は18~22歳の女性390名,2016年11月に実施した.アンケートは集合調査法により行った.調査内容は,衣服の購買行動,流行に対する関心度,香り商品への意識と使用実態,公的自意識である.これらの要素を分析し,若年女性の香りに対する意識と流行への関心度や公的自意識との関係を検討した. <結果および考察>流行への関心度は,高さにより3つのグループに分類された.若年女性の約3割は流行に関心が高く,6割はある程度関心をもっている.香り商品の使用実態について,オーデコロン・香水は,流行への関心度が高い人の方が低い人より使用していた.流行に関心の高い人は「自分から香っている方がよい」が約8割に対し、低い人は約5割であった. 香り付き商品を選択する際,流行への関心度の高い人は,低い人に比べて流行,ブランド,ボトルの色,柄の項目を重視していることを確認した. 流行への関心度と公的自意識の高さとの関係では,流行への関心度が高いほど公的自意識が高く,他人の目を気にすることが確かめられた.流行への関心の高さで比較すると,関心が高い人ほどファッションや香り商品への関心や使用率が高く,他人からの目やおしゃれにも気を遣っていることが明らかになった.本調査の結果から,香りもファッションアイテムの一つになっていると考えられる.