一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
69回大会(2017)
セッションID: 2J-02
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口頭発表 5月27日 被服
アウトドアパーカの蒸発熱伝達および換気性能に素材の透湿性能と換気口がおよぼす効果
発汗サーマルマネキンと換気装置を用いた実験
*薩本 弥生青柳 卓也小柴 朋子田村 照子
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抄録

目的:本研究では暑熱に効果的な着衣の条件を検討するため、発汗サーマルマネキン、トレーサガス法を用いた実験によりアウトドアパーカ着装時の蒸発熱伝達率や換気速度にパーカの透湿特性や換気口の開口がどのように影響するかを明らかにすることを目的とした。さらに、蒸発熱伝達率と換気速度評価を同期して行い、両者を比較することで、着衣の蒸発熱移動性の評価法として換気速度からの間接的評価法の妥当性を検証することを第2の目的とした。
方法:換気口の開閉と素材の透湿性の効果を明らかにするため、換気口を開口・閉鎖の2条件、素材の透湿性を有・無の2条件のアウトドアパーカを試作した。換気口の開閉の効果を明らかにするため、アウトドアパーカの換気口を前後4か所(胸部と胴部、背中、腰部)に設置し、閉鎖時には換気口をテープで封鎖した。人体からの熱水分放散を再現性良く再現するため、20℃50%RHの人工気候室で発汗サーマルマネキンを用いた。同期してトレーサガス法(定常法)を用いてアウトドア用パーカの換気性能を評価した。
結果:素材の透湿性および換気口は立位安静で無風環境でも蒸発熱伝達率向上に有効であった。換気速度と蒸発熱伝達率には相関係数0.68で相関関係があることが明らかになった。

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