主催: (一社)日本家政学会
会議名: 70回大会(2018)
回次: 70
開催地: 日本女子大学(東京)
開催日: 2018/05/25 - 2018/05/27
目的:本研究はハイリスクな子育て家庭への支援の一環として提供され、ショーステイ形式のファミリーリハビリテーションという取組みについて、理念、取組み概要をハード・ソフトの両方から把握する。この取組みはわが国にはなく、在宅支援の一形態として示唆を得たい。
方法:ヘルシンキ市にあるオウルンキュラ・ファミリーリハビリテーションセンターにて、責任者と担当者に聞き取り調査、および、施設見学を行った。期間は2016年9月
結果:(1)ファミリーリハビリテーションは児童保護法の在宅支援に位置付き*1、2011年にヘルシンキに設立された。(2)当施設は一時保護の子どもを親子分離するのではなく、家庭に戻れるように家族で宿泊し、アセスメントと各種プログラムを受けるショートステイである。(3)6家族を1ユニットとし、1ユニットに8名のファミリーインストラクターが就く。(4)家族はステイ期間中も通常の生活を送り、1クルーは2ヶ月である。(5)施設内は家族用の住戸、共用リビング、ランチルーム、体育館、サウナなどで構成されている。
*1 ヘルシンキでは12歳までは原則、在宅支援であるが、当施設の子どもは家庭が危険な状況にある、子ども自身が危害を加える、あるいは、そのリスクが高いなどの危機的な状況にあるケースがほとんどである。
*本研究は科研費(基盤B 2014-2017:代表 大谷由紀子)により実施しました。