主催: (一社)日本家政学会
会議名: 70回大会(2018)
回次: 70
開催地: 日本女子大学(東京)
開催日: 2018/05/25 - 2018/05/27
目的 近年のスマートフォン所有率の増加に伴い使用時間が増加し,長時間にわたり同一の姿勢を保持する機会が多いといえる.日常姿勢に関する報告は10年以上前の報告が多く,それらはスマートフォンを生活必需品とする現在の若年女性の日常姿勢を表すものとは言い難い.そこで,本研究では女子大生の日常行動のひとつであるスマートフォン使用が姿勢や疲労度等に与える影響について明らかにする.
方法 18~22歳の女子大学生126名を対象に,良い姿勢,自分の姿勢,睡眠時間,スマートフォンの使用時間,操作方法,疲労や痛みの部位等についてアンケート調査を行った.調査時期は2017年11月である.スマートフォン使用時間と疲労度等についてクロス集計による分析を行った.
結果 良い姿勢について自由記述による調査を行った結果,背筋が伸びると回答した被験者は41%と多く,次いで猫背ではない,首が前傾していないであった.自分の姿勢について非常によくあてはまる,ややあてはまると回答しているのは猫背が86.5%と最も多かった.疲労感については,首に強く感じる,かなり感じると回答する被験者が最も多く46.4%であった.また,スマートフォン使用時間の平均は,平日5.8時間,休日6.3時間であったが,10時間を超える被験者が17.7%存在した.さらに,スマートフォン使用時間が10時間以上の被験者の多くは首の疲労感を感じ生活をしていることが明らかになった.