主催: (一社)日本家政学会
会議名: 70回大会(2018)
回次: 70
開催地: 日本女子大学(東京)
開催日: 2018/05/25 - 2018/05/27
目的 ICT機器の発達とともに3Dスキャナの開発が進んでおり,アパレル業界では人体全身を短時間で計測できる大型のものが使用されている.そこで,3D計測によって採取した人体表面のポリゴンデータから,3Dディスタンス(距離)フィールドを表現するボリュームデータを構成し,ボリュームデータならではの人体計測アプリケーションを開発することを目的とする. 本プロトタイピングでは,ポリゴンデータでは穴になってしまい計測が難しかった,腕付け根回り,首付け根回り,股上前後長に焦点を当てて計測アプリケーションの開発を行う.
方法 3Dスキャナで,人体計測を行い,本アプリケーションによりポリゴンデータから,ボリュームデータへ変換し,人体計測を行う.ボリュームデータは,穴のない閉じた体表曲面生成を保証し,幾何学的な操作を実行する場合も体表形状モデルとして扱いやすい.また,様々な信号・画像処理技術を適応できるのでスムージングにより滑らかな体表が得られる.さらに,ディスタンスフィールドが容易に導出できるので,体表に沿った計測がしやすい.
結果 ユーザ評価は,2017年6月~7月に女子大学生5名の実験協力者を得て実施した.3Dスキャナによる人体計測を行い,本アプリケーションを用いた人体計測と,1Dのメジャー計測の比較を行った.これまで,3Dでは計測が難しかった部分も正確に計測でき,本アプリケーションの有効性が示された.