一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
70回大会
セッションID: 2K-01
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口頭発表
2005年食育基本法成立以降の学校給食に関する研究動向
*和井田 結佳子河村 美穂
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抄録

【目的】1954年学校給食法成立以降、日本の学校給食は児童生徒の栄養摂取状況改善に貢献してきたことが知られている。一方で学校給食は「教育の一環」としても重要な役割を果たしてきたと考えられるが、特に2005年食育基本法成立及び栄養教諭制度導入以降は食育の推進とともにその教育の場としての役割が重視されるようになったと考えられる。しかし、これまで教育の一環として実施される学校給食について研究動向を分析した報告はほとんどない。そこで本研究では、特に教育の一環として学校給食が重要な役割を担うことになる2005年以降の学校給食に関する研究動向を分析した。

【方法】2017年11月、Ciniiによるデータベース検索で“学校給食”を検索ワードとして対象論文を抽出した。条件1)2005年以降、2)査読付学術誌及び大学紀要に掲載、3)教育活動に関わりがある、のいずれかに当てはまらないものは除外した。対象論文を「理論研究」「実践研究」「調査研究」の3つに分類し研究の動向を分析した。

【結果】対象とした論文のうち「理論研究」「調査研究」がそれぞれ40%以上を占めており全体の80%以上となった。「調査研究」の多くは給食の献立や栄養に関する調査及び児童の栄養摂取や食意識食行動に関する調査であった。「実践研究」が少なく特に食に関わる教育活動の効果をはかるもの、学習者の変容について検討したものはほとんど見られなかった。

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