一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
70回大会
セッションID: P-162
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ポスター発表
地域を巻き込んだ減災教育
お菓子を題材に減災の大切さを学ぶ
*仲島 聖子延原 理恵
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抄録

目的 近年,震災や水害などの自然災害が頻繁に起こり,多くの被災が報道されている.いつ起こるか分からない災害を防ぐことができないが,十分な対策を行うことで災害によって生じる二次災害を減らすことができる.また,対策を取っていない人は多く,まして子どもが減災の大切さを理解できるような災害対策はほとんどできていない.そこで,本研究は子どもの好きなお菓子を題材に災害や減災について学ぶ授業の展開を考え,高校生が学び伝えることで,高校生を中心に地域を巻き込んだ減災教育を検討することを目的とする.
方法 授業は,災害や減災,佐用水害について外部講師から学び,災害の恐ろしさや減災の大切さ,日常の有難さに気付かせる.その後,小学校1年生を対象に災害や佐用水害、減災について紹介し,お菓子を使って非常持ち出し袋を製作した.製作した減災リュックを地域のファッションショーで披露して地域に紹介した後,お菓子開きをして減災教育は終了した.この授業は,兵庫県立佐用高等学校2年生35名,佐用町立佐用小学校1年生35名を対象に1年間を通して行い,授業前後の感想文等の比較を行った.
結果 高校生は,災害や防災を学ぶだけでなく,地域の災害や復興に関しても学ぶことができた.小学生は防災の大切さだけでなく,日常があることの幸せまでも気づくことができた.また,減災教室を通して,小学生や高校生,地域の方が一緒に減災について考える交流の機会をもつことができた.

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© 2018 一般社団法人 日本家政学会
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