主催: (一社)日本家政学会
会議名: 70回大会(2018)
回次: 70
開催地: 日本女子大学(東京)
開催日: 2018/05/25 - 2018/05/27
目的 消費者教育では,公正かつ持続可能な社会の形成に積極的に参画する力の育成を目標としている.目標達成のためには個人的及び社会的意思決定能力が必要であり,大学での主体的な学びがその基盤作りとなる.そこで,アクティブラーニング型授業の一環としてプレゼンテーションとレポート課題にルーブリック評価を導入し,効果を検証する.
方法 「消費生活論」の第8回「持続可能な社会を構築するエシカル消費」で実施後,アンケート調査を行った.評価は,「発表に対する意欲が向上した」等17項目について「非常に思う」から「まったく思わない」までの5件法とした.対象は大学3年生 49名(女性)であり,実施期日は2017年6月とした.
結果 ルーブリック評価の経験者は,半数以下(44.9%)であった。今回の評価を「効果的」とした学生は83.7%であり,具体的には「発表準備の進め方がわかった」「資料の作り方がわかった」を除く15項目で「非常に思う」「やや思う」をあわせて70%以上であった.特に,プレゼンテーションとレポート課題のいずれも「目標が明確になった」「課題(テーマ)の内容が具体的になった」が80%以上を示した.さらに,プレゼンテーションでは「他者評価がしやすかった」,レポートでは「自己評価がしやすかった」も80%以上を示し,高い評価が得られた.ルーブリック評価は,成績及び課題の目標や評価の視点が明確になることから有効であるとわかった.