目的 近年、共働き世帯が増加に伴い子育て世代の家事負担は大きくなり、家事作業の負担をできる限り少なくするための住まいのニーズが高まっている。洗濯作業の一連の工程とそれに対応する空間のあり方も家事軽減に寄与できると考えられる。本研究では、子育て世代を対象に洗濯行動の実態を明らかにし、これからの洗濯空間のあり方について検討することを目的とする。
方法 調査は18才までの子どものいる世帯を対象とし、Googleフォームにより実施。期間は2023年10月16日~11月11日。有効回答数は203件。
結果 洗濯機・乾燥機の所持は、全体ではドラム式乾燥機(乾燥機能付き)が最も多かった(36.9%)。単体の衣類乾燥機の所持は、戸建住宅は約1割、集合住宅は約0.3割と少なく、ガス式と電気式はほぼ同率であった。主な乾燥方法は、戸建住宅・集合住宅ともに「室外干し」が最も多く、次いで戸建住宅は室内干し(26.7%)、集合住宅は乾燥機(洗濯機付き)(16.7%)が多かった。洗濯行動が複数の場所で行われており、そのため動線が長くなり家事の負担となっていることがわかった。「室内干し」の場所で最も多かった「居間・リビング」は、室内干し空間と化し、視覚的な散らかりや混雑感から、家族が集まりくつろぐ場である本来の機能が損なわれていることが示唆された。(本研究は2023年度神戸女子大学卒業生:四方朱音との共同研究である。)