抄録
肩関節自動,他動運動時の回旋動作をCine-MRIで撮像し,骨頭中心の変位を比較した.
健常成人9名16肩.MRI撮像SequenceはFIESTA法,撮像断面は骨頭中心を通る肩甲上腕関節面に垂直な軸位像,20秒間の肩関節下垂位内外旋の自動,他動運動を撮像.計測は最大内外旋位,中間位の5点,骨頭中心の変位は骨頭中心から肩甲骨軸に下ろした垂線の長さとし腹側を正,背側を負として評価した.回旋中骨頭中心は内旋位で前方に位置し,外旋とともに後方に変位,再度内旋で前方に変位.自動運動時の骨頭中心は開始時3.4mm,最大外旋時0.6mm,終了時3.0mm,他動時ではそれぞれ1.8mm,-0.3mm,1.4mm.最大内外旋位での骨頭中心は自動運動の方が有意に前方に変位していた.骨頭中心の変位に関与する因子として関節包の緊張,腱板筋の収縮に加え三角筋の関与が示唆された.