抄録
筋内腱と筋線維のなす羽状角は発揮筋力などに関わる重要な要素である.今回腱板断裂術前後の棘上筋羽状角を計測し,断裂形態,術後修復状態との関連を検討した.鏡視下修復術を行い,術前と術後6ヵ月以降のMRIが評価可能であった68例,平均年齢63.5歳(不全断裂17例,小断裂10例,中断裂24例,大 • 広範囲断裂17例)と,腱板断裂のないコントロール33例,平均年齢30.9歳を対象とした.術前羽状角はコントロール6.3°,不全断裂8.6°,小断裂10.0°,中断裂11.9°,大 • 広範囲断裂20.2°と断裂形態間で有意差を認めた.断裂が良好に修復された場合,中断裂の羽状角は有意に減少したが(術前11.8°→術後9.9°),大 • 広範囲断裂では有意差がなかった(15.1°→13.3°).羽状角が拡大したままでは機能的に不利な状態であり,羽状角を回復させるような手術手技,後療法を考慮する必要がある.