抄録
肩関節リウマチに対する全人工肩関節置換術の5年以上経過症例12例13肩(男性1例,女性11例,手術時平均年齢58.8歳(50-68))の成績を調査した.平均経過観察期間は85.7ヵ月(69-114)であった.JOAスコアは術前平均42.4点が術後平均86.8点へ,疼痛スコアは術前平均6.7点が術後平均28.1点へ,屈曲可動域は術前平均78.6°が術後平均133.9°へ,外旋可動域は術前平均11.8°が術後平均41.9°へとそれぞれ有意に改善していた.術後2年経過時の短期成績と比較すると,疼痛は全例で良好に維持されており,JOAスコアと屈曲可動域は再置換例以外では同等あるいは改善していた.経過観察期間中に2肩で再置換術が行われており,インプラント生存率は84.6%であった.最終観察時の単純X線にてグレノイドではルーセントラインを15%に認めたが,ゆるみはなかった.ステムではルーセントラインを8%,ゆるみを8%に認めた.