肩関節
Online ISSN : 1881-6363
Print ISSN : 0910-4461
ISSN-L : 0910-4461
骨折
上腕骨近位端骨折に対するロッキングプレート固定術の治療成績
~medial supportと骨頭壊死について~
竹内 康剛山本 英樹
著者情報
ジャーナル 認証あり

2015 年 39 巻 3 号 p. 665-669

詳細
抄録

 AO分類type Cに分類される上腕骨近位端骨折患者20例20肩の手術成績についてmedial support(MS)と骨頭壊死に焦点を置き臨床成績と内反転位(humeral head height 〔HHH〕の差)を検討した.最終観察時,MSが獲得できた症例16例のJOAスコアとHHHの差はそれぞれ平均87.2点,平均1.8 mmであり,MSが獲得できなかった症例4例のJOAスコアとHHHの差はそれぞれ平均56.5点,9.3 mmであり,MSが獲得できた症例では有意にJOAスコアが高く内反転位が小さかった.骨頭壊死は20例中4例に認め,4例のJOAスコアの平均は63.3点で,他の16例のJOAスコアの平均85.5点と比べ,有意に低い値であった.MSが獲得できない症例や骨頭壊死の危険性が高い症例に対しては人工骨頭置換術も考慮すべきである.

著者関連情報
© 2015 日本肩関節学会
前の記事 次の記事
feedback
Top