肩関節
Online ISSN : 1881-6363
Print ISSN : 0910-4461
ISSN-L : 0910-4461
骨折
3および4-part上腕骨近位端骨折に対する手術成績
勝見 亮太塩崎 浩之鈴木 一瑛
著者情報
ジャーナル 認証あり

2015 年 39 巻 3 号 p. 661-664

詳細
抄録

 3および4-part上腕骨近位端骨折26例26肩(男性5例 • 女性21例,平均年齢65.9歳)に対するロッキングプレートによる観血的整復内固定術(ORIF)17例(平均年齢62.0歳)および人工骨頭置換術(Hemi)9例(平均年齢73.0歳),平均経過観察期間4.5年の治療成績を調べ,成績不良因子について検討した.JOAスコアの平均値と標準偏差はORIF90.4±7.8点,Hemi80.1±8.0点であり,自動屈曲可動域(平均±標準偏差)はORIF135±25°,Hemi109±24°であった.年齢と骨折型の影響も考えられるが,ORIFの成績はHemiより良好であった.JOAスコア80点未満の成績不良と考えられた症例は,ORIF17例中2例,Hemi9例中5例であった.Hemiでは痛みは少ないが,可動域制限が残りやすく,機能成績向上のためにはさらなる工夫が必要である.

著者関連情報
© 2015 日本肩関節学会
前の記事 次の記事
feedback
Top