抄録
鏡視下Bankart法(以下ASB)と鏡視下Bankart-Bristow変法(以下ASBB)の術後可動域改善の推移を調査し,Bankart法にBristow変法を追加することが,可動域にどのような影響を及ぼすかを検討した.外傷性肩関節前方不安定症に対して鏡視下手術を行い,術後6ヵ月まで経時的に可動域を測定可能であった58例61肩を対象とした.屈曲,外転,下垂位外旋は術後1,2,3,4,6ヵ月時点,外転90度位外旋,屈曲90度位外旋は3,4,6ヵ月時点で可動域を調査し,比較検討を行った.屈曲,外転は3ヵ月時点でASBB群がASB群に比べ有意に可動域の改善が認められた.その他の時点とその他の可動域ではすべて両群間に有意差は認めなかった.鏡視下でBankart法にBristow変法を追加することは,術後可動域制限の原因にならないことが明らかとなった.