抄録
リバース型人工肩関節置換術の術後短期臨床成績を,当院で行っているScapula-45撮影像を含めて検討した.術後6ヵ月以上経過観察が可能であった10名(平均75.0歳)を対象とした.手術は前外側アプローチで展開し,上腕骨の後捻角は20°でグレノイドコンポーネントは関節窩中央に設置した.術後は4週間外転装具を装着し,その後2週間三角巾装着とした.他動可動域・肩甲帯機能訓練は術翌日より開始した.臨床成績はJOAスコアと可動域を,Scapula-45撮影像はScapula Index(以下SI)を用い検討した.術後JOAスコアと挙上可動域は有意に改善した.SI値は健常者の値と比較すると,45°挙上位では全ての時期で平均値が高かった.術前の値はばらつきが大きく,個々の肩甲骨代償運動の存在が示唆された.一方術後は,三角筋のモーメントアームが外転方向へ作用するようになり,術前の肩甲骨代償運動が抑制された結果,SI値のばらつきが有意に小さくなっていた.