抄録
本研究の目的は,リバース型人工肩関節置換術(以下RSA)における上腕骨近位骨幹端骨切り面の前後径を計測することである.腱板修復術症例とRSA症例の74肩(全例女性,平均年齢70歳)の術前3次元CT画像を用いた.ワークステーションを用い,生理的な後捻角で骨切り面を作製した.小結節の近位端を通り155度の頚体角をなす面より中枢部分を消去して画像上の骨切りを行い,3次元キャリパーにより骨切り面の前後径を計測した.平均前後径は35.9±1.8(SD)mmであった.患者の平均身長は151.6±5.9(SD)cmであり,骨切り面の前後径と身長の間には有意な相関を認めた.現在使用できるin-lay型のインプラントは骨幹端部が大きく,肩甲下筋腱付着部を損傷することが多い.身長の低い女性の場合はより小さなインプラントが望ましいと考察した.