抄録
一次修復困難な肩腱板広範囲断裂に対して,内視鏡下に棘上筋,棘下筋起始部の剥離を行う内視鏡支援Debeyre-Patte変法を施行したので報告する.2012年12月から2015年1月までに内視鏡支援Debeyre-Patte変法を施行した13例13肩で,男性9例,女性4例,手術時平均年齢は66.6(53-75)歳,平均経過観察期間は16ヵ月から38ヵ月(平均31.0ヵ月)であった.手術は肩甲骨内側縁に作成したポータルから内視鏡下に棘上筋,棘下筋起始部を剥離し,前進させた後,腱板修復術を施行した.術後成績について日本整形外科学会肩関節疾患治療成績判定基準(JOAスコア)を用いて評価し,腱板修復状態についてSugayaらの分類に準じMR画像で評価した.JOAスコアは術前平均58.0±7.1(SD)点から術後平均91.5±6.1(SD)点に改善した.MR画像評価では,Sugaya分類type Iは7例,type IIは2例,type IIIは1例,type IVは1例,type Vは2例であった.内視鏡支援Debeyre-Patte変法は,僧帽筋付着部を温存でき,より低侵襲で正確な剥離操作が可能な手術手技である.