抄録
変形性肩鎖関節症に対する鏡視下鎖骨遠位端切除術の術後5年での臨床成績と画像評価を行った.対象は有痛性変形性肩鎖関節症に対して鏡視下鎖骨遠位端切除術を施行した31例34肩,女性18例,男性13例,平均年齢は62歳であった.臨床成績は,肩関節の自動屈曲・外転可動域,肩鎖関節部の圧痛,肩関節水平内転ストレスでの肩鎖関節痛の誘発の4つの項目を,術前,術後1年,術後5年時に評価した.画像評価は単純X線の肩正面像で術後早期と5年時に肩峰と鎖骨遠位断端の距離を計測し,その変化値も評価した.自動屈曲・外転可動域は術前から術後5年にかけて有意に改善した.術後5年では肩鎖関節部の圧痛は軽度残存7肩20.6%に,水平内転ストレスでの肩鎖関節痛の誘発は残存1肩2.9%に改善した.鎖骨の切除量は平均13.6mmで,術直後から術後5年にかけて切除部間隙は17肩56.7%で狭小化し,11肩36.7%で開大,2肩6.7%で変化なしであった.異所性骨化のような陰影を2肩6.7%に認めた.