抄録
我々はスーチャーブリッジング法(SB法)と重層固定法(DR法)の異なる2つの手術法の術後疼痛に関して比較検討した.09年1月~11年11月に手術施行した87人を対象とし,後ろ向き研究を施行.DR法43人,SB法44人.主観的スコアとしてADL時および安静時VAS,客観的スコアとして疼痛閾値(PT)健患比を用いて術後1,3,6,12ヶ月時で比較した.術後3,6,12ヶ月時可動域回復度,術後1年でのJOAスコアも比較した.ADL時VASは,術後1ヶ月でSB法が高く,自覚的疼痛が強かった.安静時でも術後早期ではSB法で高い傾向があった.3ヶ月以降ではADL時,安静時ともに両群間に差はなかった.PT健患比は1,3ヶ月でSB法のほうが低く,痛み刺激への感受性が高い傾向がみられた.術後可動域回復の推移,JOAスコアは両群間に差はなかった.DR法とSB法に対する疼痛を評価し,SB法で術後早期に強い傾向であったが,術後中期以降の疼痛,術後可動域回復度,術後成績には差はなかった.