抄録
腱板不全断裂に対するSuture-bridge法を用いた鏡視下腱板修復術(ARCR)の関節包側断裂(A群)と滑液包側断裂(B群)の臨床成績を比較した.対象はA群 38肩,B群36肩,術前後のVAS,JOA score(JOA),Constant score(CS),関節可動域,筋力を比較した.患者背景はA群の方が高年齢で,女性が多く,術前JOA,CS,屈曲角度,外転角度,外旋筋力が有意に低かった.術後はA群,B群ともに全ての評価項目が有意に改善した.術後成績のA群とB群の比較では,JOA,CS,屈曲角度,外旋筋力はA群が有意に低かったが,外転角度は有意差を認めなかった.Suture-bridge法を用いたARCRにより,A群,B群ともに有意に臨床成績が改善したことは本法の有用性を支持する.A群では術前から評価項目が劣っており,腱板修復後も同様であった.これは,A群における患者背景が関与したと考えられる.