抄録
本研究の目的は,suture bridge法で修復した鏡視下肩甲下筋腱断裂の術後腱板修復状態と術後2年の臨床成績を後ろ向きに報告することである.
対象は2010年9月から2014年5月までに行った鏡視下肩甲下筋腱修復術(棘上筋,棘下筋腱断裂を含む)の79例81 肩)である.男性47肩,女性34肩,平均年齢65.5歳であった.臨床成績はJOA ,UCLA,ASES scoreを術後2年で評価した.また理学検査としてbelly press test,bear hug testを用いて術前後で比較した.肩甲下筋腱の腱板修復状態は術後1年のMRIでSugaya分類を用いtype1,2をno-tear, type 3をthinning, type4,5をre-tearと定義した.
【結果】 術前後の臨床スコアは有意に改善した.Bear hug testは術前/後陽性74/12肩,belly press testは同様に72/16肩であった.腱板修復状態はno-tear 69例,thinning7例,re-tear5例で臨床スコアに有意差があった.また全体の再断裂率は6%であった.
【結語】 suture bridge法を用いた鏡視下肩甲下筋腱修復により良好な臨床成績が得られた.腱板修復状態は良好でも,belly press test, bear hug test陽性症例を数例認めた.