抄録
我々は投球障害肩の一要因にSGHLの機能不全があると考えており,SGHLのre-tensioningを行ってきた.その術中所見及び手術成績について報告する.
症例は投球障害肩の診断で保存療法に抵抗し,MR関節造影でSGHL機能不全が疑われ,理学所見でLoad and Shift test陽性,ボールリリース時の疼痛を認め,SLAP損傷等の合併のない10肩である.関節鏡所見ではSGHLの関節窩付着部の落ち込みを認め,SGHL・MGHLの関節窩付着部,前上方関節唇を肩2nd外旋90°の肢位で縫合しSGHLのre-tensioningを行った.
JOAは88.3点から98.9点へ,JSS-SSSは44.7点から92.8点へ改善した.1例を除きもとのスポーツ及びポジションへ復帰した.
投球障害肩の一要因としてSGHL損傷が示唆された.またre-tensioningの際は投球肢位で縫合するのが良いと思われた.