肩関節
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筋腱疾患
拘縮を伴う腱板損傷における鏡視下腱板修復術の術後成績
寺谷 威
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2020 年 44 巻 1 号 p. 166-170

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抄録
 腱板損傷に拘縮を伴う症例と伴わない症例の術後成績を比較検討した.術前麻酔下に徒手授動術または術中に鏡視下関節包解離術を併用した症例で術後1年以上経過観察可能であった症例(拘縮群)34肩を対象とした.その他の症例(非拘縮群)186肩をコントロール群とした.JOAスコアは術前が拘縮群で有意に低かったが,術後は2群間において有意差を認めなかった.肩関節他動可動域は,拘縮群で術後6か月まで術前拘縮の影響がみられたが,術後1年では2群間において有意差を認めなかった.再断裂は拘縮群では術後6か月および1年において認めなかったが,非拘縮群では術後6か月,1年ともに棘上筋腱,棘下筋腱で14肩(7.5%),肩甲下筋腱で3肩(1.6%)であった.大断裂を除けばそれぞれ10肩(5.4%)1肩(0.5%)であった.拘縮群で大断裂が有意に少ないものの,再断裂を認めなかった事から術前の拘縮は腱板治癒においては有利である可能性が示唆された.
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© 2020 日本肩関節学会
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