抄録
骨粗鬆症を有する上腕骨近位端骨折に対し観血的骨接合術(ORIF)を施行した11肩を対象とし,術後にテリパラチド(PTH)製剤を使用したT群7肩と,術後にPTH製剤を使用しなかったN群4肩の2群に分けた.T群は術中に人工骨を7肩,ヒト脱灰骨気質使用吸収性骨再生用材料を2肩,術後はPTH製剤を7肩,超音波骨折治療器を3肩に使用した.検討項目は,骨癒合期間,屈曲,外旋,内旋の自動肩関節可動域(aROM),外転,外旋,内旋の肩関節周囲筋最大等尺性収縮筋力(MCV),JOAスコア,また術直後と最終観察時のHumeral head height(HHH)とNeck shaft angle(NSA),術後合併症とした.全例で骨癒合を認めた.両群間の比較では,骨癒合期間がN群と比較しT群で有意に長かったが,その他の項目は有意差を認めなかった.骨粗鬆症を有する上腕骨近位端骨折術後に使用したPTH製剤は,術後成績を改善しなかった.