抄録
Bankart修復(ABR)後の関節窩表面積(表面積)の経時的変化を3DCTで評価し,関節窩面上アンカー設置との関連について調査した.肩関節前方不安定症に対してABRを行い,術翌日,術後6か月,最終診察時(術後平均26.2ヶ月)に表面積を計測できた50肩を対象とした.術翌日3DCTでアンカー孔を結ぶ線と関節窩前縁で囲まれた面積が関節窩表面積に占める割合をO値とした.O値は平均11.0%であった.術翌日に対する術後6ヶ月時の表面積減少率は平均8.8%,O値との相関係数は0.44であり,術後6ヶ月時表面積減少は関節窩面上にアンカーを設置することと相関を認めた.最終診察時までに23肩(46%)で表面積5%以上の回復を認め,術翌日に対する最終診察時の表面積減少率は平均2.5%,O値との相関係数は0.16であった.この表面積の減少は術後6ヶ月までに生じ,時間経過とともに回復する可能性が示唆された.