抄録
今回我々は65歳以上の腱板断裂に対して鏡視下腱板修復術(以下ARCR)を行った症例の中期成績を報告する.
65歳以上にARCRをおこない,5年以上経過観察可能であった33肩(平均年齢 71.6 ± 4.6(SD)歳,男性 15肩,女性18肩)を対象とした.術前,術後1年,3年,5年,最終診察時の自動可動域(屈曲,外転,下垂位外旋,内旋)および日本整形外科学会肩関節疾患治療成績判定基準(以下JOA score)と再断裂率を調べた.
自動可動域は屈曲が術前132.2 ± 35.4(SD)° ,術後1年 153.3 ± 26.1(SD)° ,3年 165.6 ± 15.9(SD)° ,5年 164.3 ± 18.6(SD)° ,最終診察時 161.6 ± 18.2° であった.外転は 術前121.9 ± 40.9(SD)° ,術後1年153.3 ± 28.5(SD)° ,3年 165.4 ± 15.8(SD)° ,5年 164.3° ± 18.6(SD)° ,最終診察時 161.6 ± 18.2(SD)° であった.下垂位外旋と内旋は夫々術前36,5 ± 21.0(SD)° ,L4 ± 3.6(SD),術後1年 50.2 ± 21.0(SD)° ,L1 ± 2.7(SD),3年 57.4 ± 21.3(SD)° ,L1 ± 2.7(SD),5年 53.8 ± 21.4(SD)° ,Th12 ± 2.4(SD), 最終診察時 53.6 ± 21.9(SD)° ,Th12 ± 2.2(SD)であった.JOA scoreは術後1年91.8 ± 7.6(SD),3年 95.2 ± 5.0(SD),5年 95.1 ± 5.7(SD),最終診察時 95.0 ± 5.6(SD)であった,術後再断裂は4例(5.4%)であった.
高齢者に対するARCRは術後5年でも良好な成績を保っていた.