2025 年 49 巻 1 号 p. 254-258
リバース型人工肩関節置換術(Reverse shoulder arthroplasty, 以下RSA)術後5年経過例の臨床成績の経時的評価,およびインプラントタイプ間の比較検討を行う事を目的とした. 多施設共同研究データベースにおいて,腱板断裂性肩関節症, 広範囲腱板断裂に対してRSAを施行した376肩を対象とした.そのうち,術後5年経過観察が可能であった94 肩(男 39 肩, 女 55 肩), 平均年齢 74.2(61-83)歳を対象とした. 自動可動域(屈曲,外転,下垂位外旋,内旋スコア), Constant score(以下CS), American Shoulder and Elbow Surgeons Score(以下ASES)を術前及び術後5年まで1年毎に評価し, 統計学的に検討した(内旋可動域はCSスコアの内旋スコアを使用).また94肩をインプラントタイプで2群に群分けし(onlay48肩,inlay46肩), 群間比較を行った. 屈曲および外転可動域, CS, ASESは術後1年で有意に改善し5年まで維持された. 下垂位外旋は術前から術後5年まで有意な変化を認めなかった. 内旋は術後1年で有意に悪化し, 以降術後5年まで有意な変化を認めなかった.インプラントタイプ間では術後2年の屈曲及び外転でinlayが有意に優れており, 術後3年までの内旋及び術後1年の下垂位外旋ではonlayが有意に優れていたが, 4年・5年時点での可動域・臨床成績に有意差は認められなかった.