2025 年 49 巻 1 号 p. 74-77
上腕骨近位端骨折(PHF)と広範囲肩腱板断裂(MCT)に対するリバース型人工肩関節置換術(RSA)の術後成績を比較検討した.対象は術後12か月以上経過観察が可能であった17例18肩とした.調査項目は年齢,性別,手術時間,術後12か月時のJOAスコア,UCLAスコア,Constantスコア,可動域,筋力とした.18肩の内訳はPHF群7肩,MCT群11肩であった.年齢は平均78歳(70-86歳)であり,PHF群で有意に高齢であった.各種スコアおよび筋力は両群間に差はなかった.可動域は外旋がMCT群で,内旋がPHF群で良好であったが,屈曲および外転は二群間に有意差はみられなかった.本研究では,PHFに対するRSAも,良好な成績が報告されるMCTに対するRSAと比較し概ね同等の術後成績が得られており,骨折に対する術式選択としてRSAは有用な選択肢であると考える.