風工学シンポジウム論文集
第21回 風工学シンポジウム論文集
セッションID: 56
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種々の勾配と奥行き/高さ比をもつ切妻屋根の構造骨組用風荷重
*西村 宏昭高森 浩治
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抄録

切妻屋根をもつ低層建築物の屋根の構造骨組用風圧係数を風洞実験で調べた。その風圧係数は屋根全体(片面)で面積平均された風圧係数の時刻歴から計算された。 急勾配の屋根では,斜め後方からの風向で屋根の風圧係数の負の値が大きくなり,棟に垂直な風向と平行な風向の二つケースで設計用外圧係数を与えることが困難であることが分かった。 本実験では,軒の幅を一定にして,奥行きを変化させた種々の切妻屋根の風力係数を測定した。軒またはケラバで剥離する流れは屋根面と干渉して種々の風圧分布を作るが,それは屋根勾配だけでなく,建築物の奥行きの影響も強く受ける。奥行きが狭くなると,屋根面の負圧は概して強くなる。 構造骨組用風力係数はピーク風荷重の等価静的な値を与えるために,建築基準法で決められた簡易表現のガスト影響係数を用いて等価静的風荷重を与える擬似平均風圧係数を定義した。実験結果の擬似平均風圧係数は急勾配の屋根で基準の値を超えることがある。

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© 2010 風工学シンポジウム運営委員会
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