神戸英語教育学会紀要
Online ISSN : 2434-8929
Print ISSN : 0911-5617
埼玉県JETプログラム参加者のビリーフ調査
ジャーナル オープンアクセス

2021 年 1 巻 36 号 p. 56-70

詳細
抄録

本研究は、JET プログラムで来日している外国語指導助手(ALT)の日本での生活や ALT としての業務に対するビリーフについて考察したものである。ビリーフの考察にあたって は、20項目から成る質問紙調査から考察した。著者の勤務する埼玉県教育委員会には、県 内の ALT から多くの問い合わせや相談等が寄せられ、それらを列挙したところ、3つのカ テゴリー(1. 職場でのコミュニケーション、2. 日本の生活・日本語・文化への親しみ、3. 職場と私生活の満足度)に整理された。それぞれのカテゴリーを掘り下げて ALT への 20 の 質問項目を同僚の国際交流員(CIR: Coordinator for International Relations)と共同で作成 した。回答は 5 件法(1: Strongly disagree~5: Strongly agree)で実施し、それぞれの質問 項目には記述回答欄を設けた。3つのカテゴリーの平均値は高く、ALT の多くは職場での 業務や日本での生活全般に概ね満足していることがうかがえるが、自由記述からは、不安や 不満を抱きながらも ALT としての業務にあたっている心的態度も垣間見えた。 本論は、外国語教育メディア学会(LET)関東支部より 2019 年度研究支援プログラム(一 般公募の部)の研究助成を受け、論文としてまとめたものです。

© 2021 神戸英語教育学会
前の記事 次の記事
feedback
Top