2018 年 84 巻 4 号 p. 117-128
目的:受胎待ち時間が自然早産あるいは人工早産と関連するか否かを分析する.
方法:日本国内に居住する第1子が単胎児である20-44歳の経産婦を対象として, 横断調査を実施した.受胎待ち時間や生殖補助医療の利用を含む出産歴についての情報を, インターネット調査によって収集した.入院時に母親がすでに陣痛あるいは破水をみていた場合に自然分娩と定義した.多項ロジスティック回帰分析を用いて潜在的交絡因子の影響を調整したうえで, 34週および37週未満の自然および人工早産のオッズ比と95%信頼区間を推定した.
結果:分析に用いたサンプルは初産で単胎児を出産した4208人の母親である.年齢, 生殖補助医療の利用, その他の潜在的交絡因子を調整後も, 受胎待ち時間が12か月以上だった女性は6か月未満の女性と比較して, 34週未満の自然早産について高いオッズ比(4.55,95%信頼区間1.10-18.77)を示した.しかし37週未満の自然早産についてはオッズ比1.07(95%信頼区間0.65-1.75)であった.受胎待ち時間がわからないと回答した女性は, 受胎待ち時間6か月未満の女性と比較して, 34週未満および37週未満の自然早産のオッズ比(各3.67,95%信頼区間1.02-13.19;1.38,95%信頼区間0.98-1.96)が高かった.受胎待ち時間と人工早産の間には関連がみられなかった.
結論:受胎待ち時間の短い母親と比較して, 受胎待ち時間の長い母親は自然早産を経験しやすい.