日本健康教育学会誌
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原著
健康づくりを推進する住民組織のための研修内容ならびに実施状況の実態
檀原 三七子 岩田 昇
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2024 年 32 巻 3 号 p. 156-165

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抄録

目的:地域の健康づくりを推進する住民組織育成のための研修内容や実施実態を明らかにし,その研修の多寡から組織を分類すること,さらに研修実施程度に関連する要因を探索することを目的とした.

方法:2017年10月から11月に,全国1718市町村の保健師を対象に郵送法による質問紙の横断研究を実施した.各自治体には3部調査票を配付した.調査項目は住民組織概要,研修プログラム有無,研修内容,活動の主体性等で構成された.研修内容35項目の実施程度は5件法で回答を求めた.カイ二乗検定,因子分析,クラスタ分析,重回帰分析等を行った.

結果:489自治体から回答を得,健康づくりに関する444の住民組織を分析対象とした.研修プログラムがある組織は126(29.2%)であった.実施程度の因子分析により,研修内容は『健康問題・活動目標の対話と共有』『学習資源の提供』『活動展開の方法と評価』『活動目的・役割の説明』『実践活動の説明』の5領域に整理された.5領域の実施程度をクラスタ分析すると,住民組織は6群に分類された.住民組織の主体性および研修5領域の実施程度は,研修プログラムがある方が有意に高かった.重回帰分析による主体性の関連要因は,市(参照:町村)および『活動展開の方法と評価』の実施程度であった.

結論:健康づくりに関する研修内容は,実施程度に基づくと5領域に整理された.研修プログラムがある方が,住民組織の主体性や研修実施程度が高かった.

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