日本健康教育学会誌
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原著
学校の感染症対応における教師の負担感尺度の開発
宮城 十子岡本 希
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キーワード: 学校, 教師, 感染症, 尺度
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2024 年 32 巻 3 号 p. 166-179

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抄録

目的:学校の感染症対応における教師の負担感尺度(教師の負担感尺度)の開発と,属性・感染症対応の実施状況と教師の負担感との関連の検証である.

方法:公立小学校教師を対象に質問紙調査による横断研究を実施した.教師の負担感尺度の全項目回答者224名について探索的および確認的因子分析を行い,クロンバックα係数を算出し,基準関連妥当性検証のために既存尺度との相関係数を算出した.属性・感染症対応の実施状況による尺度得点について,t検定と一元配置分散分析を行った.

結果:教師の負担感尺度は3因子10項目の構造となり,各因子は「感染予防に費やす労力」「感染症対応における多忙」「職員間の連携に費やす労力」と命名され,弱い適合度を認めた(GFI=0.938, AGFI=0.893, CFI=0.949, RMSEA=0.080).クロンバックα係数は0.72~0.85,基準関連妥当性の検証では弱~中程度の相関であった.児童数200人未満の学校の教師は「感染症対応における多忙」得点が有意に低く,20歳代の教師は「職員間の連携に費やす労力」得点が有意に高かった.保護者対応,児童への指導の非実施群は「職員間の連携に費やす労力」得点が有意に高かった.

結論:教師の負担感尺度は3因子10項目となり,信頼性・妥当性が確かめられた.教師の負担感尺度と学校規模,年齢,対人的な感染症対応との関連が示唆された.

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