日本健康教育学会誌
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特別報告
たばこ対策のロジックモデルとアクションプランの例—職域のたばこ対策—
齋藤 順子 島津 太一片野田 耕太道林 千賀子中村 正和
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2024 年 32 巻 Special_issue 号 p. S112-S120

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抄録

目的:職域は多様な集団に継続的に健康増進介入を提供する貴重な場である.本稿では,職域に焦点をあて,喫煙率の減少および受動喫煙対策推進のためのロジックモデルと介入のはしごにおける施策の位置づけを整理し,職域でのアクションプランの例を提示することを目的とした.

方法:ロジックモデルと介入のはしごを構成する職域の個別施策は,国内の禁煙支援に関するスコーピングレビューの結果および文献検索に基づき選定した.アクションプランには,必要性と意義,有効性に関するエビデンス,関係する組織と役割,実施のポイントと留意点,好事例などを紹介した.

結果:職域の喫煙対策については,職場の屋内禁煙施策や就業時間内禁煙が,最も推奨される施策であることが示された.さらに,禁煙促進活動,および健診機関と連携した健康診断での短時間禁煙支援体制構築が個別施策のメインであり,加えて,国における法規制の推進や強化(労働安全衛生法や改正健康増進法など)も重要でであった.また,職域の喫煙対策実施のポイントとして,マルチレベルの介入を組み合わせて実施すること,また,事業所規模や業種などの職場の特性に合わせて実施することが示された.

結論:このアクションプランにより,喫煙率の減少および受動喫煙対策推進に向けて,職域の喫煙対策がより一層推進されることが期待される.

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© 2024 一般社団法人日本健康教育学会
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