抄録
発表者らは非平面性ジベンゾ縮環p-ターフェノキノン類におけるキノン—ジラジカル構造の光異性化反応を見出しており,新規スイッチング分子としての研究を行っている.今回,その非平面性拡張キノン類をコアとしたデンドリマーのターゲットとした合成研究に着手した.デンドリマー構造に組み込むことによる非平面性キノン部の光物性の改善など,新たな機能の発現が期待できる.第4世代Fechet型デンドロンを導入した1のような分子を最終目標として,現在,より小さな世代分子の合成を行っている.本発表では,それら合成の詳細とともに,得られた化合物の緒物性についても述べる予定である.